「精神科医が見つけた3つの幸福」書評
「なるほど、『幸せ』ってそうなっていたのか」と附に落ちる一冊でした。 メンタル疾患の予防のため、書籍、メールマガジン、Youtubeなど様々な媒体で健康情報を発信する精神科医・樺沢紫苑先生の最新著作のテーマは「幸せ」です。この本の中には私たちが「幸せ」と呼ぶその感情には大きく3つのタイプがあり、「幸せ」になるためには、その3つの順序を意識して、それぞれに対して具体的な行動を起こしていく必要があることが書かれていました。その3つとは「セロトニン的な幸福」「オキシトシン的な幸福」「ドーパミン的な幸福」です。それぞれがどのような「幸福」なのかについては本書を読めばよくわかりますが、私なりに一言で表現するならば「セロトニン的幸福」は「安定感」、「オキシトシン的な幸福」は「安心感」、そして「ドーパミン的な幸福」は「多幸感」ということになるのではないかと感じました。ひとくちに「幸せ」と言っても、その「幸せ」には3つの要素が混ざっているのだと理解することにはまず大きな意義があると思います。なぜならば「幸せでない」という考えがあった時に、その意味が「安定感がない」のか、「安心感がない」のか、はたまた「多幸感がない」のかではまるで意味が変わり、必然的にその対処法も変わってくるからです。本書はその複雑な「幸せ」の構成成分をきれいに整理したというところにとどまらず、それらへの対処は「①セロトニン的な幸福」⇒「②オキシトシン的な幸福」⇒「③ドーパミン的な幸福」の順に行われるべきだという方針を明確に示しているところもすごいです。その理由として、①を「 健康な状態」、②を「人とつながっている状態」、③を「お金や成功などを手に入れた状態」だと考えた場合に、お金があっても孤独で不健康だと幸せでないし、人とつながっていても健康でないと幸せになれないし、健康であっても人とつながっていなければ、お金が手に入ったとしてもその「幸せ」な気分は長続きしない、といったように、具体的なケースを考えていくことで、確かにこの順番以外で幸せになっているケースを想定することができないから、ということが挙げられます。そして①②は時間が経っても長続きする幸せで、③は時間が経つとすぐに消えて次第に慣れてしまう幸せなので、①②③のすべての幸せを手に入れるためには、①②の幸せと③の幸せをかけ算するような行動が必要になるというのが樺沢先生の主張です。それぞれどんな方法なのかはとてもわかりやすく書かれているので、是非とも実際に読んでみてほしいですが、ここでは私自身が今までの人生を振り返って、「幸せ」へのプロセスを踏むことができているかどうかについて考えてみたいと思います。
Continue reading